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寄稿「対抗文化としての禁酒運動」


(根本正顕彰会・会長 柏村一郎)
 

 根本正と関係するようになってから「自分のように適度に酒 を飲んで、他人に迷惑をかけない者にまで禁酒を説かれると違和感 を覚える」といわれることがあります。
 
 テレビを見ても飲食についての番組が多く、昔と違って日本人は いまやグルメ民族になったという感じさえします。 食事がグルメ分かなら、飲酒もグルメ文化といえそうですし、 何千年もの間、営々と築き上げてきたこのような文化を否定 しようとしても無理な感じがいたします。
 
 しかし、飲酒はしばしば弊害を伴い、それによって苦しんでいる人が 多いことも事実です。これでは仕方がないとして禁酒運動が起こりましたが、 これは当然のことで、正当性がある対抗文化だと思います。そして、担い手が少数派で あっても対抗文化があることが酒の文化の行き過ぎを防ぎ、社会を より健全化する上で必要と考えます。
 
 根本正は少数派の存在を認めたがらない日本の風土の中で、悲哀を噛みしめながら 20年余り、未成年者飲酒禁止法のために努力しました。そして少数派による対抗文化こそが民主主義が存在するための条件であることを私たちに 教えているように思います。(禁酒新聞 第767号 平成17年5月)

 

  

財団法人 日本禁酒同盟
Japan Temperance Union